「小中学制の転塾」について調査しましたので概要をお知らせいたします。詳細はこちらをご覧ください。

子どもが塾に通い始めてしばらくしても期待する変化が見られない場合、不安を感じてしまう保護者の方も多いのではないでしょうか。
『塾選』編集部では、小中学生の保護者を対象に「転塾」に関するアンケートを実施。転塾経験の有無やそのきっかけなどを回答してもらいました。アンケート結果をもとに小学生、中学生の転塾事情のほか、転塾先を探すうえで失敗しないための3つの重要なチェックポイントを詳しく解説します。

1.約25%の小学生が「転塾」を経験

調査によると「転塾」を経験したことがある小学生は25%、転塾経験のない小学生は75%という結果となりました。1つの塾に通うメリットは、講師との信頼関係が築ける、一定のカリキュラムに沿って勉強を進めることができるなどたくさんあります。しかし、子どもが成長するにつれて勉強面での目標や塾に求めていることが変化する場合もあるかもしれません。転塾するしないに関わらず、親子で定期的に塾についてのすりあわせを行うと良いでしょう。

小学生の保護者が塾を見直すのは「思うように成績があがらなかった」ため

では、小学生の保護者が塾を見直す主な理由はどんなことにあるのでしょうか。
転塾の理由として最も多かったのは「成績が上がらなかった」ことで、全体の約20%。続いて「塾の雰囲気が合わなかった」や「塾の講師が苦手だった」という、環境や塾内での人間関係が転塾の理由として挙げられています。また、「塾からのサポートに満足がいかなかった」や「授業内容や宿題の量についていけなかった」といった塾のサービスやカリキュラム面での不満が転塾理由という意見もあります。
保護者は、子どもの学力向上だけでなく、塾全体の雰囲気やサポート体制、講師との相性を総合的に考慮し、塾の選択や見直しを行っていることがうかがえます。

小学生の転塾、一番多い時期は「学年が切り替わる」タイミング

アンケートによると、小学生が転塾を決断するタイミングで最も多いのは「学年が切り替わる時」でした。新しい学年が始まる時期に、新しい学習環境を求めて塾を変わる傾向が強く見られます。進級するタイミングでの転塾は新しい学年の学習内容をはじめから次の塾で学べるというメリットもあり、学習環境を切り替えることに向いている時期と言えるでしょう。
次に多かったのは、「夏期講習など講習会の時」。長期講習で塾の雰囲気や講師との相性を見極めた上で転塾をしている家庭も多くあるようです。また、「テストの時」や「受験勉強に切り替える時」など、学習イベントを契機に転塾するケースも見られました。
これらのデータから、子どもやその保護者が学年や学期の節目を活用して学習環境を見直していることがわかります。

2.21%の中学生が「転塾」を経験

続いては、中学生に対するアンケート結果です。塾に通っている中学生に今までに塾を変わったことがあるかという質問をしたところ、「転塾をしたことがある」と答えた中学生は全体の21%でした。中学生になると授業内容の予習復習に加えて、定期テスト対策や高校受験を見据えた勉強も必要となります。そのため「授業でついていけない部分を補うための塾」「受験勉強を目的とした塾」など、たくさんの選択肢の中から子どもに合う塾を見極めることが塾選びの大きなポイントになりそうです。

中学生が転塾する理由は「成績不振」と「塾の雰囲気」

調査によると、中学生の保護者が転塾を考える主な理由は「思うように成績が上がらなかったから」と「塾の雰囲気が合わなかったから」がそれぞれ約21%と最も多い結果となりました。これらの理由は小学生の結果とも共通しており、成績の向上が期待できなかった、塾の雰囲気が合わなかったということが塾の変更を検討する大きな要因となっていることがわかります。
「塾の講師が苦手だったから」「授業内容や宿題の量についていけなかったから」という転塾理由は小学生、中学生共に上げられている内容ですが、中学生の方がやや高い割合となっています。また、「塾からのサポートに満足がいかなかったから」といった塾側のサポート体制への不満も、中学生が転塾を決断する要因の一つとして挙げられています。保護者が塾を見直す背景には、成績の向上はもちろん、学習環境や講師、サポートの質が重要な要素となっていることが伺えます。

中学生が転塾するのも「学年が切り替わる」タイミング

中学生が転塾を決断する最も多いタイミングは「学年が切り替わる時」であり、全体の約半数を占めています。小学生の結果とも共通しており、やはり学年の切り替わりが子どもたちの学習環境を見直す重要なポイントとなっていることがわかります。
続いて多いのが「夏期講習などの講習会の時」ですが、こちらは小学生と比べて割合が高い傾向にあります。長期休暇中の講習で高校受験対策を行う子どもも多いため、そのままこれまで通っていた塾から受験向けの塾に転塾するというケースが多いと考えられます。
より良い学習環境を求めて行う転塾ですが、新しい塾に通い始めてすぐに結果が出る子どもばかりではありません。新しい学習環境や方法に切り替えて成果が出始めるまでには、3ヶ月から半年ほどかかると言われています。そのため受験の1年前までには転塾を完了できると安心でしょう。

3.新しい塾を選ぶときは3つの観点を確認しよう

ここまで小学生、中学生が転塾を検討する理由やタイミングについてご紹介しました。では、新しい塾を選ぶ際どんなことに注意すると良いのでしょうか。 転塾した先でも思うような結果が得られず、また新しい塾を探す…となると時間もかかり勉強へのモチベーションも下がってしまいます。転塾を成功させるために大切なポイントをまとめたので、ぜひ参考にしてください。

①「講師の質」をチェック!
講師の質は、塾選びで最も重要な要素の一つです。子どもの学習意欲や成績に大きな影響を与えるため、次のポイントをチェックしましょう。
●講師の指導経験:長年の指導経験がある講師ほど、さまざまな生徒に対応する力があり、効果的な教え方を熟知しています。塾の講師がどのようなバックグラウンドを持っているかを確認し、適切な指導が期待できるかを判断しましょう。
●生徒との相性:子どもと講師の相性も非常に重要です。体験授業などを通じて、子どもが講師と円滑にコミュニケーションを取れるか、指導を理解しやすいかを確認しましょう。

②「授業内容」をチェック!
成績向上を目指すにあたり、授業内容が子どもに適しているかどうかも入塾前に確認しておけると安心です。以下のポイントをチェックし、ミスマッチを防ぎましょう。
●カリキュラムの柔軟性:子ども一人ひとりの学力や目標に応じたカリキュラムを提供しているかどうかを確認しましょう。固定されたカリキュラムではなく、柔軟に調整可能な授業内容がある塾は、子どもの成長に合わせた指導が期待できます。
●授業形式:集団授業と個別指導の違いや、オンライン授業への対応もチェックしましょう。子どもの学び方に合った形式の授業を選ぶことで、より効果的な学習が可能になります。

③「サポート体制」をチェック!
塾のサポート体制も確認しておくべきポイントです。学習に集中するための支援がしっかりしているかどうかを次の点で見極めましょう。
●学習計画のサポート:定期的な学習計画の立案や進捗管理を行う塾は、子どもが計画的に学習を進めやすくなります。特に受験生の場合、長期的な学習計画をサポートしてくれる塾を選ぶことが大切です。
●進路指導:進路に関するアドバイスや情報提供を行っている塾も重要なポイントです。塾がどのような進路サポートを提供しているかを確認し、子どもが目指す目標に向かって適切に導いてくれるかを判断しましょう。

まとめ

転塾を検討する際は、「学年の切り替わり」や「夏期講習などの講習会」といったタイミングが適していることがわかりました。特に学年の変わり目は学習内容や環境が大きく変わる時期であり、新しい塾でのスタートを切るのに最適なタイミングといえます。また、季節講習を経ての転塾も教室の雰囲気や授業を実際に体験できるので、転塾の判断がしやすいタイミングであるといえるでしょう。
これらのタイミングを上手に活用し、講師の質、授業内容、サポート体制などを事前にしっかりと確認することで、子どもに合った最適な塾を選ぶことができるでしょう。塾選びは子どもの将来を左右する重要な決断です。子どもと相談しつつ、焦らず慎重に検討しましょう。

詳細はこちらをご覧ください。

アンケート調査概要

調査対象:小・中学生いずれかのお子様をもつ保護者(有効回答数500名)
調査時期:2024年4月
調査機関:自社調査
調査方法:インターネットによる任意回答
調査レポート名:「転塾」に関する調査(『塾選』の「CM認知度調査」から抜粋)
※掲載しているグラフや内容を引用する場合は「塾選調べ:「転塾」に関する調査」と明記し、『塾選』(https://bestjuku.com/)へのリンク設置をお願いします。

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